高級品ECサイトの寺庫(SECOO)は12月8日、最新研究報告『中国高級品インターネット消費白書』を発表した。首席分析パートナーはコンサルタント会社のデロイト。
今年の高級品市場を見ると、ブランドは若者及びデジタルネットワークに精通した消費者の影響をより受け、若い消費者が消費力を高めていると同時に、革新のスピードが遅い高級ブランドにも圧力をもたらしている。これはブランドが中国市場に入る際にオンライン業務について学び、デジタルメディアと消費者の交流も必要なことを示す。SECOOのエリック・チャンCEOは、「ソーシャルメディアと自身のECで業務を確立させ、販売取引を考慮するほかに消費者への独特な体験も提供する必要がある」と話す。
経済成長や政策などの影響により、世界の高級品市場は大幅に変動し、グローバル経済の持続的回復に伴い高級品市場も全体的に回復し、中国市場では打撃後の2016年に成長を取り戻し、3年にわたる後退に幕を下ろした。経済の影響のほかに、高級品の消費に最も直接的な影響を与えるのはデジタル化レベルである。統計によると、高級ブランドの2016年の店舗販売がわずか2%増だったのに対し、ネット販売は2桁増となった。
30歳以下は中国の高級品消費者の48%を占め、中国の可処分所得の34%を占める。また報告は、若いミレニアル世代、Z一代(1995~1999年生まれ)が中国の可処分所得に占める比率は50%になると予想している。
消費者の約35%が高級品をインターネットで購入するが、100%の人が「今後ネット購入の回数と金額を増やす」と回答している。また、現在は多くの消費者が実店舗で購入するが、その目的は買い物ではなく、商品に実際に触れることである。
高級品業はデジタル化市場の入り口に立っているが、中国の高級品消費者は絶えず進化し、それに伴いブランドの試練も変化している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月14日