今年に入ってから対米ドル人民元レートは、ほぼ元高で推移してきた。現時点で、対米ドル人民元レートは年間累計5.4%上昇し、0.3800元を超える元高となっている。
2018年の人民元レートの見通しについて業界関係者は一様に、安定感が増すとの見方を示す。先週閉幕した中央経済活動会議では、人民元レートを合理的な均衡水準で安定させる方針が強調され、2016年末開催の中央経済活動会議で示された「為替レートの弾力性を増強する」という文言は出なかった。
交通銀行金融研究センター研究員の劉健氏は、この表現について、2017年の対米ドル人民元レートの穏やかな上昇を映し出しているものの、為替安定の政策が容易に変わることはないと話した。実際に、人民元安期待は後退しておらず、同行の外貨売買仲介では、ほとんどの月が売り越しとなっているという。