中国国家統計局が27日発表した統計によると、1-11月の全国工業企業(一定規模以上)利益総額は6兆8750億1千万元だった。前年同期比の増加率は21.9%で、1-10月に比べ1.4ポイント低下。うち11月の工業企業利益総額は前年同期比14.9%増の7858億2千万元となり、増加率は10月を10.2ポイント下回った。
国家統計局工業司博士の何平氏は、2017年11月の工業企業利益統計について、増益率が若干低下したものの、全体的には今年に入ってから工業企業の収益が持続的に改善しているとの見解を示した。
コストと費用の低下が利益率を押し上げ
何平氏は、価格上昇幅の縮小による影響を受けて企業の増益率が低下したと説明。概算で、価格変動が工業企業利益を前年同期に比べ約628億元増やしたが、10月より約944億元少なく、増益率にして13.8ポイントの低下をもたらしたと分析した。
1-11月の工業企業主要事業売上高100元当たりのコストと費用は合わせて92.75元と、前年同期に比べ0.5元減った。主要事業売上高利益率は6.36%で、前年同期に比べ0.54ポイント上昇。これについては、企業のコストと費用の減少が利益率の上昇につながったと説明している。
また、企業のレバレッジ率が低下し、経営リスクが下がった。11月末時点の工業企業の総資産負債比率は55.8%で、前年同期に比べ0.5ポイント低下。うち国有持株企業の総資産負債比率は60.8%と、前年同期に比べ0.6ポイント下がった。