(3)消費の経済成長を後押しする役割が増す
近年、経済成長に対する寄与度が顕著に拡大し、2015年は66.4%、2016年は64.6%となった。これを受けて中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)の報告は、消費促進への仕組みを整備し、消費の経済発展に対する基礎的作用の増強を図ると提起した。今後は消費関連のインフラ、環境、マインド、制度整備などに関する取り組みを重視し、経済発展に向け良好な条件を整える必要がある。
(4)産業構造の合理化が進む
イノベーションを基盤に、消費が主導し、第3次産業が発展する経済形態では、構造全体が改善し、質と効果が向上、持続可能性が強いという特徴が現れる可能性がある。具体的には、①需要と供給の動態的なバランスを維持し、供給体系が需要の変化にあわせて常に調整・適応できれば、一定程度需要をけん引できる。すると需要側の変化も供給側にスムーズに伝わり、両者は動態的な調整のなかで相互に適応し合い、バランスを取り合うようになる。②産業が川上から川下まで相互に協調的に強くなり、要素が自由でスムーズに高効率に流出入し、バリューチェーンが不断に拡大する。③資源、環境、生態、経済社会の間で相互受容、長期共存の動きが活発になる。