海外メディア「Techcrunch」の4日の報道によると、中国配車サービス大手・滴滴出行は、ブラジルの配車大手・99の買収を確認した。これは滴滴出行の中南米事業拡大計画の一環だ。
取引の内容は明らかにされていない。しかし一部報道によると、滴滴出行は今回の取引に9億ドルを費やした。うち6億ドルは投資家が持つ株式の取得で、3億ドルは事業拡大計画に充てられる。滴滴出行は昨年1月、99に1億ドル投資していた。そのため99の買収額は10億ドルにのぼる。
滴滴出行は東南アジアの配車大手・Grab、米国の配車アプリ・Lyftと事業提携している。さらに中国市場で主導的な地位を維持しているため、滴滴出行は99の買収により、世界1000都市及び世界の6割以上の人口をカバーすることになる。滴滴出行の発表によると、同社の利用者は4億5000万人に達する。
滴滴出行の創業者である程維CEOは「99の創業者とチームがブラジルで手にした成功は、中南米の創業・革新精神を示している。両社間の信頼に基づくこの新たな統合は、現地により便利な移動サービスをもたらす」と表明した。
滴滴出行にとって、99の買収は重大な一歩と言える。滴滴出行はこれまでその他の市場のリーディングカンパニーに投資していたが、今回のように直接買収することはなかったからだ。前回の大規模な買収は、2016年のUberの中国事業買収だ。これにより中国市場におけるトップの地位を固め、Uberとの競争にかかる巨額のコストを削減した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月4日