(四)伝統業界のブランド知名度ランキングが上昇しているが、品質問題は依然として中国ブランドの海外発展を妨げる主因となっている。海外回答者の知名度でトップ5に入った中国ブランドは、レノボ、ファーウェイ、アリババ、中国国際航空、中国銀行の順。2015年と比べると、中国銀行や比亜迪などの伝統業界のブランド知名度が大幅に上昇している。海外回答者の6割以上が、中国製品の品質問題に懸念を表し、2015年とほぼ同等の割合となった。海外の若い世代の方が中国ブランドを信頼しており、中高齢と比べると品質やアフターサービスをそれほど懸念していないことが分かる。
(五)中国料理、中国医薬、中国の高速鉄道といった中国文化及び科学技術元素が引き続き、国家イメージの見所となった。海外回答者にとって、中国料理、中国医薬、カンフーは、中国文化を最も代表する三大元素だ。海外回答者の8割弱が中国料理を食べたことがあり、うち72%の体験者が高評価している。海外回答者の3割が中国医薬文化に接しており、うち64%の体験者が高評価している。海外回答者の59%(発展途上国は71%)が、中国の科学技術革新力を認めている。高速鉄道(36%)は海外で知名度が最も高い中国の科学技術の成果であり、有人宇宙技術(19%)、スパコン(16%)が続いた。
(六)発展途上国の若い世代は、訪中に最も意欲的で、より広い範囲の訪問を検討している。今後3年内に学習・仕事・観光で中国を訪れる予定の海外回答者は3割弱に達し、発展途上国は4割弱。訪中に最も意欲的な4カ国(インドネシア、サウジアラビア、インド、ロシア)はいずれも発展途上国で、2015年とほぼ同じ結果となった。海外回答者が最も注目する中国の都市のトップ3は、北京、香港、上海の順。ただし検討中の訪問先は国内のその他の都市に分散化しており、選択が日増しに多様化している。
国家級対外宣伝シンクタンクである現代中国と世界研究院(旧中国外文局対外伝播研究センター)などの機関が協同構築する中国国家イメージ調査プラットフォームは、2011年より中国国家イメージ調査活動を続けている。これは中国初の定期的かつ持続的に大型中国国家イメージ調査研究報告書を発表する独立調査研究プラットフォームだ。本日発表した「中国国家イメージ世界調査報告書2016−17」は、同調査の5年目の報告書で、広く注目を集めている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月5日