中国汽車工業協会は11日、2017年の自動車生産・販売台数がそれぞれ2901万5000台、2887万9000台だったと発表した。9年連続で世界一だったものの、伸び率は3.2%、3%と2008年以来の低い伸びだった。
要因としては「購入税の優遇幅の縮小によって、乗用車市場が2016年に先食いされたことや新エネ車の政策調整が上半期の販売に影響を与えたため」という。同協会の許海東副事務局長は「通年の状況を見ると、生産・販売とも年初予想の5%を下回ったものの、ベースが高かった2016年よりプラス成長を示している。市況は悪くなく安定成長を続けている」との見方を示した。
この中で注目すべきは国産車のシャアが一段と高まったことである。2017年の同販売台数は1084万7000台と前年比3%増加。市場全体に占めるシェアは43.9%と、前年上期に比べて0.7ポイント高まった。中でも吉利の124万7000台(63%増)と広汽の50万8600台(37%増)の伸びが目立った。
「これまで国産車は頭打ちが心配されていたが、こうした販売実績の好調がこれを打ち消すことになった」。全国乗用車市場情報連絡会の崔東樹事務局長は2017年の国産車の伸びについて、SUVの好調、高いコストパフォーマンス、合弁ブランドの伸び悩みなどを要因を挙げた。