国家観光局が21日に発表した春節(旧正月、今年は2月16日)の観光市場に関する報告書「2018年春節休暇観光市場総括」によると、今年の春節連休には中国人観光客が国内の主要都市約200ヶ所を出発して、中国と世界68ヶ国・地域の730都市を旅行した。東南アジアは引き続き一番に名前が挙がる目的地で、米国や欧州などの長距離の目的地も非常に人気があった。海外旅行者は団体ツアーと個人旅行がそれぞれ約半数を占め、85後(1985年から89年生まれ)と90後(1990年代生まれ)が海外旅行市場の主導権を握り始めたほか、質の高い海外旅行が確立されつつある。観光客は短距離から長距離へ、観光からリゾートへ、「爆買い」から「ゆったり過ごす」へとシフトチェンジし、世界中の景色を見に行くのと同時に、中国文化を広く伝えることにもつながっている。海外メディアは中国人観光客が旅行の中身や体験をより重視するようになったこと、消費の理念がより理性的で多様なものになってきたことを相次いで報道している。「環球時報」が伝えた。
▽観光スポットの「駆け足」は下火に
旅行予約サイト・同程国旅がまとめたデータによれば、今年の春節連休には海外に出かけた中国人観光客の一人あたり平均消費水準は6千元(1元は約16.9円)に達し、都市別の最高は1万元を超えた。同じく旅行予約サイトの途牛旅遊網のデータでは、春節連休の海外旅行人気上位10都市は、大阪、チェンマイ、京都、パリ、長崎、ローマ、ドバイ、ルツェルン、フィレンツェ、ベニスだった。また春節期間中、日本も旅行先として爆発的な人気を誇った。観光客は観光スポットを「駆け足」で回るような旅をしなくなり、旅行がどれくらい快適かを重視するようになった。リラックスできて快適なアイランドリゾートが大勢の観光客を惹きつけ、特に若いカップルや家族旅行で訪れる人が多かった。