オーストラリア政府は2月28日、自動車のメーカーとディーラーに対し、日本のタカタ製エアバッグには問題があるとして、同製品を搭載した自動車約230万台の強制回収(リコール)を命じた。同国で行われる自動車のリコールとしては過去最大規模になる。新華社が伝えた。
オーストラリアは昨年7月、同国市場で自動車メーカーがタカタ製エアバッグの自主回収をスタートし、対象車は約270万台になることを明らかにした。今年1月末時点の達成度は63%で、これはつまり問題があるとみられるエアバッグの交換が済んでいない自動車がまだ100万台あるということを意味する。
同国政府は企業側の自主回収ペースに不満だったため、このほど残りの自動車の強制リコールを決定すると同時に、自主回収の対象でなかった約130万台もリコールの対象にした。同国財務省のマイケル・スカール大臣補佐は、「オーストラリアで『最大規模』の自動車のリコールになる」と述べた。
強制リコールの命令に基づき、メーカーとディーラーは2021年までに230万台すべてのエアバッグを交換しなくてはならず、期限に間に合わない場合は処分を受けることになる。
タカタは世界的な大手エアバッグメーカーだが、製品の安全性に問題があり、安全を守るはずのエアバッグが危険をもたらすものになっている。これまでの問題ある製品による死者は23人、重傷者は230人に上る。オーストラリアでは自動車の7台に2台が同製品を搭載しており、これまでに死者1人と重傷者1人を出している。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年3月2日