韓国の経済メディアは、中国の今年の経済成長目標と経済政策の調整に関する動向に注目し、3つのポイントに注目して報じている。①中国は今年の経済成長率目標を6.5%前後に設定したが、これは中国経済の安定運営を保障できる成長率だと認識。②中国政府が計画している措置は企業と個人の減税、負担軽減措置を目的としていることに注目している。③中国の通貨政策の今後の方向性を注視する。
ムーディーズのソブリン格付アナリストは、「中国の政府活動報告でイノベーション能力の向上、民間投資の伸び悩みや地域発展と所得の格差の解消に言及されるなか、金融リスクへの対処といった目標は、中国の成長の質を重視する政策方針と合致している。2018年の中国経済成長率目標は予想通りだ。財政政策は引き続き安定成長を目指す傾向が強まる見通しで、イノベーション能力の向上、貧困脱却、汚染防止、農村発展という政策目標と一致する」との見方を示した。
UBSは、「今年の経済成長目標で『実際の活動でより良い結果を目指す』と言及されていないだけでなく、固定資産投資目標も示されていないことは、全体計画で経済成長の速度の重要性が一段と低下したことを示す」と指摘。ただし、これまでは比較的速いペースで経済が成長してきたことを踏まえ、今後も現在の成長ペースを維持すれば、2020年GDPの2010年からの倍増目標は実現可能だとしている。