習近平中共中央総書記(中央財経委員会主任)は2日、中央財経委員会第1回会議を開き、「党中央の経済活動に対する集中的・統一的な指導を強化するとともに、小康社会の全面的建設に向けた三大堅塁攻略戦に関する方針と措置を検討する」と強調した。会議では一連の重要なシグナルが示され、「第1の百年目標」実現への詰めの作業の加速に向けた号砲が鳴らされた。
◆シグナル1:党中央の経済活動に対する集中的・統一的な指導を強化する
中央財経委員会第1回会議は、習近平総書記自らが委員会主任を務め、会議を主宰したため、外部関係者から特別な重要機関として受け止められた。
中央財経委員会の前身は中央財経指導グループだ。中国共産党中央党校の辛鳴教授は、中央財経指導グループを委員会に改めたことについて、「重要な取り組みに関わる党の指導体制を整えるための重要措置だ」とし、「新時代の中国経済の発展計画のカギは党にある。中央財経委員会を通じて党の経済活動に対する集中的・統一的な指導を強化することは、新時代の中国が三大堅塁攻略戦に勝利し、現代化の新たな道程を切り拓くための重要な支えになる」と指摘した。
◆シグナル2:金融リスクの防止・解消は、質の高い発展の実現に向け乗り越えるべき重要なハードル
今回の会議では、中国人民銀行(中央銀行)から重大リスク防止・解消に向けた対策について総括報告が行われた。会議は、「金融リスクの防止・解消は、国家の安全と発展全体の局面、人々の財産保全に関わるもので、質の高い発展の実現に向け乗り越えるべき重要なハードルだ」と強調した。
◇最低ラインの考え方を堅持し、安定の中で前進しつつ、主な矛盾点をしっかり押さえる。◇構造的なレバレッジ解消を基本方針とする。◇力を結集し、経済社会の安定を脅かし、システミックリスクを誘発する可能性のある問題を優先的に処理する。◇中央と地方の金融監督管理システムの協調的構築を急ぎ、地方政府のリスク対処に関わる責任を強化する。――今回の会議では金融リスクの防止・解消という堅塁攻略戦について綿密な対策が示された。
◆シグナル3:的確な貧困救済という堅塁攻略戦に「勝つしかない」
会議は、「的確な貧困救済を成功させるには、全体目標を決定し、現行の貧困救済基準を厳格に守るべきで、勝手に基準を引き上げたり引き下げたりしてはならない」と提起した。
「これは党中央が現行の貧困対策に対して突きつけた新たな要求だ」。中国人民大学中国扶貧研究院の汪三貴・院長は「的確な貧困救済で、重要なのは的確であることだ。現段階で的確な貧困救済を成功させるには、貧困の基準をしっかりと捉えることが重要で、基準を引き下げても、怠け者を保護することになってもいけない。政策を持続可能なものとするには、貧困脱却の質を確保する必要がある」と述べた。
◆シグナル4:汚染防止という堅塁攻略戦に勝つため、目標と課題を明確にすべき
環境問題は社会全体が注目する焦点で、小康社会の全面的達成を国民が納得するかに関わる重要問題でもある。今回の会議では、生態環境部が汚染防止対策について総括報告を行った。
会議は、「汚染防止堅塁攻略戦を成功させるには、目標と課題を明確にし、2020年までに主要汚染物質排出量を大幅に削減し、生態環境の質を全体的に改善する必要がある」と提起した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月3日