中国に貿易戦争を仕掛ける米国の堂々たる口実は、巨額の貿易赤字だ。しかし最新のデータにより、米国企業の中国での売上は米国の対中輸出額を大幅に上回り、貿易摩擦はこれらの商業的利益を損ねることが分かった。
データによると、米国の対中貿易赤字は2015年に3340億ドルにのぼった。しかしドイツ銀行がこのほど発表した報告書によると、このデータは米国企業の中国子会社における高額の売上を反映しておらず、中国の対米輸出にも外資系企業による巨額の輸出があるという。米国政府が公表したデータによると、米国企業の2015年の中国に対する売上は3730億ドルに達し、うち2230億ドルは米国の中国子会社による直接的な生産・販売で、対中輸出は1500億ドル。同じく、中国企業の米国に対する売上は4030億ドルで、両国企業の相手国に対する売上の差は300億ドルしかない。しかし米国の中国子会社の売上の急伸により、この差は2009年以降に縮小している。2016−17年のデータはまだ発表されていないが、一部データによると、米国企業の中国に対する売上は、その逆を上回った可能性がある。ゼネラル・モーターズとアップルの製品の中国での売上は、米国での売上を上回っているが、これは貿易データに含まれていない。米国企業の中国子会社の生産・販売分だからだ。
専門家は記者に対して「自動車貿易において、中国市場での順調な発展がなければ、米国3大メーカーは世界で二流企業に落ちぶれていた可能性が高い。例えばゼネラル・モーターズの全世界の売上に占める中国の割合は4割以上だ。米国は中国との協力で、損をしたことなどない」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月3日