10日に開かれたボアオ・アジアフォーラムの開幕式で、国連のグテーレス事務総長、国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事、シンガポールのリー・シェンロン首相、フィリピンのドゥテルテ大統領、パキスタンのアバシ首相、モンゴルのフレルスフ首相ら国際機関の責任者と国家首脳が演説を行った。中国の経済発展の成果を称賛し、中国の貿易問題における立場を力強く支持した。
グテーレス事務総長は演説で「我々は現在の中国に変革を見ることができるが、同時に中国と世界の関係の変革を目にしている。一帯一路(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)はアジア・欧州・アフリカの人員と市場を結び、より公平で平和的な、繁栄する世界の実現を促す」と指摘した。ラガルド専務理事は「アジアは世界成長の3分の2の貢献を成し遂げており、今年も来年も3.9%の成長率を実現する。ここにアジアの重要性がある」と述べた。ラガルド氏は10日、中国の首脳と会談した際に、世界は中国のようなリーダーを必要としていると表明した。
シンガポール華字紙『聯合早報』は「中米貿易戦争を背景とし、リー・シェンロン首相は10日のボアオ・アジアフォーラムの演説で、大国間に競争は生じるはずだが、その競争が相互依存枠組み内や普遍的に受け入れられているルールの下で行われるのでなければ、最終的に世界の安全と安定を損ねることになると指摘した」と伝えた。リー・シェンロン首相は「米国が輸入品に対して一方的に一連の追加関税を導入しており、中国側は反応を余儀なくされた。シンガポールは一方的な追加関税が問題解決の正確な方法とは考えない。これは世界貿易機関(WTO)の規則に合致しない。中国は国際問題を処理する際に、より長期的かつ戦略的な視野を持てるようになっており、多国間貿易体制の強化により大きな貢献を成し遂げている。これは中国の根本的な利益に合致し、中国が国際舞台で演じるより重要な役割とも合致している」と話した。
シンガポール英字紙『ザ・ストレーツ・タイムズ』は「フィリピンと中国は世界に向けて、どれほど複雑な関係でも積極的な交流の妨げにはならないことを証明した」というドゥテルテ大統領の10日のフォーラムにおける発言は、各国メディアから注目を集めたと伝えた。「ドゥテルテ大統領は、フィリピンと中国の関係は世界各国が学ぶべき手本であり、両国は南中国海問題をめぐる長年に渡るライバルから、肩を並べてテロリズムと麻薬問題に対抗するパートナーになったと表明した」
アバシ首相は10日の演説で「我々は新たなアジアを構築中だ。中国・パキスタン経済回廊は、一帯一路の旗艦プロジェクトだ。回廊の建設には積極的な進展があり、開放・協調・包括・ウィンウィンの発展モデルを打ち立てた。回廊最南端のグワーダル港の建設が急ピッチで進められている。グワーダル港は竣工後、重要な中継輸送の中枢、経済の中心地になる。パキスタンの他に、海と陸の最も速い交通手段により、中国西部・中央アジア、南アジア・中東を結びつける」と述べた。
豪州のカール元外相は10日、ボアオ・アジアフォーラムで「中国の急台頭に西側諸国は不快感を抱いているが、これは人類の歴史で起きたことがないからだ。中国は改革開放40年で大きな成果を手にしたが、これは人類の奇跡だ。そのため中国を競争者、挑戦者を見る人がいる」と述べた。豪州の一部の政治家とメディアが、中国の投資問題を頻繁に喧伝していることについては、「実際には、中国の投資は豪州で歓迎されている。多くの古い施設を新しくできるからで、これは豪州人にとってウィンウィンだ」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月11日