アリババ会長、「米国は歴史的機会を放棄するのか」

アリババ会長、「米国は歴史的機会を放棄するのか」。

タグ:アリババ会長 馬雲 ウォール・ストリート・ジャーナル 

発信時間:2018-04-13 15:42:05 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 ウォール・ストリート・ジャーナルは11日、アリババ・グループの馬雲会長の寄稿記事「貿易戦争、雇用・チャンス・希望を失う」を掲載した。馬氏は、米国の農家と中小企業経営者が、貿易戦争で最終的に被害者になると判断した。トランプ政権が貿易戦争をほのめかすなか、同記事は中米企業・市場を結ぶ経営者としての視点を貫き論述し、トランプ政権が考慮すべき重要な問題を示した。「米国は世界最大の消費市場の中国に進出するという、大きな歴史的機会を放棄するのか」


 米国の中小企業、特に中西部の農家は、米国(特にトランプ政権)が耳にし理解しやすいケースだ。馬氏は昨年末にデトロイトで開催した中小企業フォーラムを例とし、「米国各地の中小企業経営者と農家が集まり、アリババという企業を通じていかに多くの消費者を持つ中国市場とつながるかを検討した。貿易戦争が始まれば、真っ先に被害を被るのは彼らだ。これはトランプ大統領の雇用保護の初志に背く」と指摘した。


 馬氏はまた「貿易赤字を経済を損ねる問題とすることは間違いだ。中国の製造業は米国に対して貿易赤字だが、米国のサービス業も中国に対して貿易赤字だ。さらに製造業のアウトソーシングを奨励し、革新・技術・ブランドを残す政策を30年間続けてきたため、米国企業が大半の利益を手にしている。米国は事実上、世界最大の利益と黒字を手にしている」と分析した。


 米国が今年3月に発表した失業率は4.1%で、17年ぶりの低水準だ。馬氏はこれを例とし「今日の米国の経済指標は少なくとも、中米間の貿易赤字は米国経済にとって悪いことではないことを証明している」と指摘した。


 雇用もまた、トランプ政権が考えざるを得ない重要問題だ。米シンクタンク・ブルッキングス研究所の調査によると、中国が報復措置を講じた場合、米国2783郡の200万人の雇用に影響が生じる。これらの郡のうち82%が、2016年の大統領選でトランプ氏に投票した。つまりこのトランプ大統領が最も重視する集団が、今回の貿易戦争で最大の不利益を被るのだ。トランプ大統領の有名な支持者、チャック・グラスリー上院議員も、貿易戦争の立場を見直すよう促している。


 馬氏は貿易戦争を、「貿易赤字」という間違った問題によって生じる間違った手段がもたらす間違った結果と定義した。中国という世界最大の消費市場は、米国の目の前に置かれている大きなチャンスだ。馬氏は「まさにこの機会が到来した時に、米国政府はかつて例のない貿易戦争を決定した。米国はこの手段により、この大きな機会を放棄するのだろうか」と問いかけた。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月13日


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