日本旅行業協会(JATA)海外旅行推進部の権田昌一部長は、「中国と日本は歴史的なつながりが深く、見た目も似ており、漢字も通じ合う。日本の仏教も漢字も食べ物も農業も、ほとんどが中国から伝わってきたものだ。旅行は双方の相互理解を増進する上でプラスになる。日本人は中国人観光客が日本を旅行で訪れることに感激で胸がいっぱいになっている」と話す。
中国観光局駐東京事務所の王偉代表は、「現在の訪日中国人観光客は旅行の形態でも消費スタイルでもこれまでと違ってきている。旅行の目的地が大都市から地方都市に変わったり、個人旅行といえばフリーツアーが主流になったりし、泊まるところもホテルから民泊へという勢いが強い。電器製品のショッピングがぐっと減り、医薬品、化粧品、文房具、雑貨の消費が盛んになり、ドライブ旅行のニーズも伸びている」と説明した。
日本への2番目の観光客供給源である韓国は、昨年は訪日観光客数が同40.3%増加して714万人に達した。3位は台湾地区で456万4100人、9.5%増加だった。台湾地区観光客の日本での消費額は5744億円で、韓国人観光客の5126億円を上回った。
大陸部観光客は15年に日本で「爆買い」現象を引き起こしたが、ここ2年間は平均消費額が低下を続け、17年は同1.3%減少の15万3921円になった。統計によれば、観光客の消費額が最も多いのはショッピングで、消費総額の37.1%を占めた。以下、宿泊費用の28.2%、飲食費用の20.1%と続いた。だが最近は新たな変化も生じており、ショッピングの割合が低下し、娯楽サービスの消費が微増し、ショッピングより体験が重視されるようになってきた。
日本政府は、2019年1月より出国する外国人観光客と日本国民から1人あたり1千円の出国税を徴収することを決定した。使途は主に観光資源の整備、快適な旅行環境の整備、日本の魅力についての情報発信強化の3分野だという。具体的には、鉄道などの公共交通事業者に旅客へのWiFiサービス提供や洋式トイレの増設を義務づけたり、関連部門にできるだけ早く電子決済システムを導入し、一定金額を支払えば一定区間内で乗り降り自由な旅行フリーパスを発売することなどを促すという。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年4月16日