中国のAI発展、4つの有利な条件とは?

中国のAI発展、4つの有利な条件とは?。

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発信時間:2018-04-29 09:50:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 香港紙『南華早報』はこのほど、「中国のAIの夢、実現に向かう」と題した記事を掲載した。要旨は下記の通り。


 世界のすべての主要経済体は、AIが今後数十年内に経済成長を変え、成長を実現する重要な意義を深く理解している。中国も例外ではない。国務院は2017年に、2030年までに中国を世界の主要AI革新センターにするという、野心あふれるAI発展戦略を発表した。中国がこれを実現できるかを現時点で断言するのは時期尚早だが、市場の準備、創業資金、人材、政府からの支援など、すべての関連要素が中国にとって極めて有利に見える。


 中国の無数の人口はこの10年間で、各種新技術を喜び受け入れる強い意欲を示した。急成長するスマホ産業を例とすると、この期間中にスマホ普及率は1桁台から昨年の5割以上に向上した。ソーシャルメディアとモバイル決済はさらなる急成長を遂げている。研究報告書によると、米国の2016年のモバイル決済規模は1120億ドルで、中国は9兆ドルだった。


 AIデバイスの学習にはデータが必要であり、このデータが多いほどより優れた効果が導き出される。中国には大量のデータがある。豊富な「データ訓練」により、中国の顔認証技術は世界トップの仲間入りを果たした。中国はさらにAIを医療、自動運転、交通管理、スマート都市建設に応用している。


 中国はさらに技術投資でもリードを維持している。米国のあるベンチャーキャピタル調査機関がこのほど発表した研究結果によると、昨年の総額152億ドルの世界AI投資額に占める中国の割合は48%で、米国は38%のみだった。


 中国は人材面でも、AIの研究をリードしている。米オバマ政権時代に発表されたAI報告書によると、中国の同分野の研究論文の量と質は、2014年の時点で米国を上回っていた。しかしながらAI分野が爆発的に成長する中国では、研究者が不足している。中国工業・情報化部は2016年、中国AI人材は500万人以上も不足していると見積もった。中国の大学と企業は各種国家人材導入計画を通じ、高賃金で人材を募集している。


 海外からの人材導入と同様、自国での新人育成も重要だ。中国AI「ロードマップ」は、小学校と中学校にプログラミングとAIの教育を増やすよう求めている。これは中国の子供が他国の同世代よりも、これらの知識に早く接することを意味する。また中国教育部は大学AI人材育成計画を推進し、科学教育の融合、学際的教育などを通じ、中国のAIピークを形成しようとしている。


 政府による支援は、中国の革新・創業の重要な一環だ。中国政府は自国のAI発展を推進する願いに背いたことがない。これは言葉や戦略のレベルに留まるものではない。AI研究インフラの整備が、急ピッチで進められている。中国政府は今後数年内に、AI関連施設の建設に数千億ドルを投じる予定だ。


 AIはさらに中国の「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)イニシアチブから利益を受ける。これは同イニシアチブがAIを含む中国製品・サービスに、新たな市場を提供するからだ。中国AI戦略の成功にはまだ時間がかかるかもしれないが、現状を見る限り、中国ほどAI発展に力を注いでいる国はない。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月29日


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