オンライン小売りの市場規模で2016年にトップの座に就き始めたのに続き、中国の小売りは2018年、再び歴史的な記録を更新することになる見通しだ。
米ワシントン・ポスト紙のこのほどの報道によると、中国の小売額は2018年、米国に初めて追いつき、さらには米国を追い越す見込み。中国が台頭し、経済超大国になったことを示す一例となる。
この判断は、日本のみずほ銀行が提供したデータが根拠とされた。このデータによると、中国の小売額は2018年、5兆8千億ドル(約38兆元)に達する可能性がある。10年前、この数字は米国の4分の1にすぎなかった。
中国の小売りの際立った実績は、オンライン小売りの急速な発展に促されていると同時に、実体店での小売りの成長の回復もこれに寄与している。
中国商務部は、中国の小売業は2017年、ここ5年で初めての全面的な回復を迎えた。中国の実体小売りは2018年、回復傾向をさらに強める見通しだ。
米国の小売業は対照的に、「閉店の波」を迎えている。調査会社の「Fung Global Retail & Technology」(FGRT)の追跡データによると、2017年には全米で6985軒の小売店舗が閉鎖された。
中国の実体小売りはいかに苦境を乗り切るべきか。
米国のクリスマス期間の小売額の伸びは2011年以来の最大となったが、実体小売業には「冬」がもう訪れているようだ。
米国の著名な百貨店ブランドのシアーズは、2018年に100店舗余りを閉鎖すると発表している。別の百貨店ブランドのメイシーズも、78店舗の閉鎖と5000人の人員削減を発表した。店舗への人の流れの減少とオンラインとの競争の加熱による圧力に対処する。
中国の大型小売企業もかつて、新興のオンライン小売業態や経営コストの上昇などの試練に直面した。こうした傾向は2011年に始まり、大型小売企業の販売額の伸びは減速が続き、ここ2年はマイナス成長に落ち込む企業もあった。