2016年下半期以来、中国の大型小売企業の成長はすでに好転を始めている。中華全国商業情報センターのデータによると、2016年7月・9月・11月・12月の重点大型小売企業100社の小売額は前年同月から成長し、12月の伸びは7%に達した。
商務部によると、中国小売業の回復は主に、革新とモデル転換を原因としている。新業態の発展を通じて、中国の小売企業はオンラインとオフライン、川上と川下を積極的につなげ、無人商品棚や無人コンビニの試みも始めている。
中国インターネット情報センター(CNNIC)のデータによると、全国の企業のうちオンライン販売を展開する企業の比率は2016年12月までに45.3%に達し、前年を12.7ポイント上回った。
実体小売店舗とネット通販業者は現在、独立と対抗から融合と協力へとゆっくりと方向転換している。アリババが三江購物や銀泰百貨、百聯集団と提携し、ウォルマートや永輝超市が京東(JDドットコム)のサービスを導入したのはその一例だ。
ますます多くの小売企業が経営理念の転換をはかる中、「オフラインで体験、オンラインで注文」「オンラインで注文、店舗で受け取り」「店舗で注文、倉庫が配送」など新型の小売りモデルも続々と現れている。
米ラスベガスで毎年行われるコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)では今年、中国ですでに5軒の同様の店舗を開いている中国小売大手の蘇寧が「無人店」を展示した。この店舗は出入口に顔認識装置を備え、顧客が5秒立ち止まると、「仮想販売員」が顧客の過去のオンラインとオフラインの消費習慣に基づき、スマートな買い物案内サービスを提供する。顔認証決済も実現した。
米国の小売業リーダー協会(Retail Industry Leaders Association)で研究・革新・持続可能発展を担当する上席副会長のアダム・シーゲル氏は、「米国のアマゾン・ドット・コムはまだ試験段階にあるのに対し、中国ではすでに、実際の販売機能を持った無人店が開かれている。これはすごい」と評価した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月9日