シティバンクは、「市場のバリュエーションの上昇や逆イールドカーブの発生、米ドル高などが新興国市場の流動性ひっ迫を招いていることを考慮すると、新興国株は今後も幾度となく調整局面に入る可能性があるが、強気相場が終わったという兆しはまだ出ていない」と分析する。この判断の根拠は、新興国市場の企業収益が高速成長を維持していることだ。シティバンクの予想では、2018年の新興国市場の企業収益増加率は前年比18%に達する見通しで、増加率の予想値も依然として上方修正が続いている。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は、「アジアの多くの国と地域から資金が流出しているものの、海外投資家の中国の株式・債券に対する需要は減少しておらず、中国資本市場は新興国市場を支える主な原動力だ」と指摘する。
シティバンク富裕層向け総合金融サービス部門の最新週報も、今後の中国株式市場の見通しと魅力について楽観的な見方を示している。この楽観ムードは、A株市場上場企業の業績と収益力を評価したものだ。
これらの分析を基に、シティバンクは中国株式市場の収益成長見通しに明るい見方を維持する。力強い経済成長と資本的支出にけん引され、向こう数四半期はA株上場企業の収益が高速成長を維持する見通しで、海外投資家の資金を呼び込むとみている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月29日