成長し続ける中国観光市場でのシェア獲得を目指し、ニュージーランド銀行が中国の決済大手の支付宝と提携した。この提携により、ニュージーランド企業は中国のモバイル決済のをより便利に利用できるようになる。
今年7月、ニュージーランド銀行は法人向けに支付宝決済サービスを開始し、企業はVerifone(ベリフォン)の決済端末で支付宝のサービスを利用できる。
支付宝は消費者に電子ウォレットサービスを提供し、携帯電話アプリでの直接決済を可能にする。
支付宝は中国に6億人以上のユーザーを持ち、モバイル決済という消費方法は現金より利用される支払い方法になっている。
ニュージーランド銀行チーフ顧客代表のシェリー・ルーハ氏は、この提携はニュージーランド銀行の成長し続ける中国観光市場への進出をサポートすると話す。
資料によると、2017年にニュージーランドを訪れた中国人観光客約40万人のうち、クレジットカードまたはキャシュカードを持っている人の比率はわずか13%だったが、多くの観光客がニュージーランドでは現金を使用するしかなかった。海外旅行で現金を使用する際、両替額の制限や複雑な手続きなどの諸問題が存在する。
ルーハ氏は、「海外旅行において、通貨の管理と両替は最も旅行者を悩ませることかもしれない。より多くの決済方法を提供することで、中国人消費者のこのような悩みを解決し、特に彼らが中国で頻繁に使用する決済方法を提供できることを嬉しく思う」と話した。
統計によると、ニュージーランドを訪れる外国人観光客の中で中国人は2番目に多い。2017年の中国人観光客のニュージーランドでの消費額は15億ドルを超えた。1年前、支付宝を導入した企業は300社ほどだったが、現在は2500社に達する。
支付宝のオーストラリア・ニュージーランド担当者のジョージ・ローソン氏は、ニュージーランド銀行との提携に伴い、導入企業は急増するとみている。
ローソン氏は、「支付宝を導入した業者からニュージーランド銀行は一定のサービス料を徴収するが、クレジットカードと比べて低い。このサービスは食品、飲料、ハイエンドリテールなどの分野およびクイーンズタウンなどの特定の地域で歓迎されるだろう」と話した。
オークランド国際空港のテナントはすでに支付宝を導入し、クライストチャーチ空港もテナントに支付宝電子ウォレットを通してクーポン券を提供するよう奨励している。
ニュージーランド銀行の広報担当者は、小売業の中小企業からこのサービスに関する質問を受けたことを明かした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年6月13日