各大手EC事業者は6月18日の激安セールを展開した。各社は今年、どのような答案を提出したのだろうか。上半期にオンライン・オフラインの融合とアップグレードが加速し、新たな勢力が参入するなか、中国の小売業はどのような業績を記録したのだろうか。国際小売大手はいかに突破を試みるのだろうか。
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上半期のECの成長
中国のECは今年上半期、高度成長を維持した。1−5月のオンライン小売総額は前年同期比30.7%増の3兆2691億元で、1−5月としては初めて3兆元を突破した。オンライン小売の力強い成長は、経済成長をけん引した。
今年第1四半期、ECの消費成長への寄与度は85.34%に達した。そのため1元の消費支出が増えたとすると、そのうち0.85元がオンライン消費という計算になる。ECの経済成長への寄与度は27%で、経済成長の重要な出処になっている。
国内ではこれほどの急成長を見せているが、世界のEC発展はどのような状況を迎えているのだろうか。ECが最も早く発展した米国を例とすると、米国のオンライン小売額が小売総額に占める割合は、2022年に17%とやや高い水準に達すると予想されている。これは中国の現在の数値(16.6%)とほぼ同等だ。消費者の配送時間の需要を満たすため、今年は商用ドローン60万台が使用される見通しで、米国人のほぼ半数がドローンによる配送を希望している。また音声制御デバイス・システムの普及により、アマゾンのスマートスピーカー、アップルのSiriのようなデバイス・システムを持つ消費者の6割弱が、音声によってネットショッピングを行うようになる。
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上半期のECの発展及び変化の特徴
中国のECには今年、どのような新しい特徴が見られるのだろうか。これはソーシャル化、質、融合というキーワードでまとめることができる。
EC事業者は今年以降、ソーシャル機能を打ち出している。京東の「拼購」、タオバオの「タオバオ特価版」などだ。「拼多多」も高い成長率をキープしている。中国のソーシャルECユーザーは今年、3億人に達する見通しだ。ソーシャルECは「フレンド」や「共同購入」などのモデルを通じ、中西部や農村部の消費者と中高齢者のネット利用を促している。多くの消費者に便利なネット通販サービスを提供している。
今年に入ると、オンライン・オフラインの関係が競争関係から協力関係に変化した。ECはユーザー数の伸び率の低下を受け、オフラインに進出し始めている。技術的には、モバイル決済、ビッグデータ、VRなどの新技術がオフラインのシーンを切り開いた。実店舗にとっては、技術革新により消費者を絶えず引きつけることが重要だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月21日