6月も間もなく終わり、中国経済の上半期の成果が発表される時期を迎えようとしている。注目すべきは、直近で発表された一部の指標から見ると、中国経済の「穏中向好」(安定の中で改善に向かう)という構図に変わりはなく、さらに質の高い発展を実現する内的原動力が益々強まっていることだ。
「穏(安定)」は明らかに中国経済の主要な特徴だ。2018年第1四半期の中国GDP(国内総生産)成長率は前年同期比で6.8%と、2017年の第3四半期、第4四半期から横ばいだった。中国のGDP成長率は11四半期連続で6.7-6.9%の区間で安定していることになるが、この「穏(安定)」を支えるのはGDP成長率だけにとどまらない。
18年1-5月のハイテク製造業と設備製造業の付加価値の伸び率はそれぞれ12%と9.3%だった。中国製造業PMI(購買担当者景気指数)は22カ月連続で景気判断の分かれ目となる50を上回った。今年3月末時点のユニコーン企業数は世界2位、市場主体の総数は1億社を突破した。第1四半期の中国のPM2.5の平均濃度は前年同期比9.7%低下した。――安定運営だけでなく、たえまない構造改善も中国経済の外からの評価を押し上げている。