完成車・部品の関税引き下げ、自動車メーカーの外資出資比率の上限引き上げなどの政策が相次いで打ち出され、自動車業界で重大な変革が生じるという予想が強まっている。また市場の新たな変化は自動車産業に大きな変化をもたらした。多くの新興自動車メーカーが完成車製造に進出し、ビッグデータやIoTなどの長所を活かし、新エネ・スマート化自動車市場に注力している。政策と市場の二重の働きにより、伝統的な国産ブランドがいかに激しい競争の中で発展を維持するかが、人々の注目の的になっている。
今年の北京モーターショーで、新エネ・スマート化が再びホットな話題になった。自動車業界の未来の発展方向・モデルに実質的な変化が生じ始めた。今年の北京モーターショーは、新エネ・スマート化発展の分水嶺になった。
しかし一汽、東風、上汽、北汽、吉利、比亜迪、江淮などの伝統的な自動車メーカー、それから蔚来、前途、威馬、小鵬汽車、BYTONなどのいわゆる「新勢力」、それからベンツ、BMW、トヨタ、VW、ジャガー・ランドローバーのような世界大手メーカーが、新エネ・スマート化に注力し、一連の新技術・新製品を発表している。
インターネットと車の深い融合も進んでいる。北汽集団はBOSCH、百度、科大訊飛などのハイテク企業と、自動運転、車載ネットワーク、オンラインナビ、音声交流などの分野で協力を掘り下げ、スマートネット接続技術の開発と応用を加速している。北汽集団の計画によると、今年下半期には「L1」クラスのスマート運転システムを搭載する車種の量産化を実現する。2020年には「L2」クラスの運転補助システム、「L3」クラスの自動運転技術を搭載する自動車製品の量産化を実現する。
専門家によると、中国自動車市場の開放は必然的な流れになっている。国内外企業がより幅広く多元的な資本・技術・管理・人材交流及び協力を展開し、公平な競争環境のもと共同発展を実現し、時代遅れの生産能力の淘汰を加速することになる。また合弁企業の出資比率の上限引き上げにより、外資は内国民待遇を受けるようになり、かつ中国ブランドは国際市場で対等な権利を手にすることができる。長期的に見れば、中国製自動車の海外進出、国際市場における競争への参与を促す。
専門家は、輸入車の関税引き下げに伴い、高級ブランドの価格がさらに低下することで、市場の競争が激化すると指摘した。関税引き下げに伴い、海外高級車メーカーの一部の車種の現地生産が遅れる可能性もある。中国の自動車生産・消費市場は新たな競合の時代を迎える。
江淮汽車の項興初総経理は「関税引き下げと今後の出資比率の上限引き上げといった政策の変化に伴い、自動車産業の淘汰合戦と合併・再編が激化する。しかしこれは短期的な痛みに過ぎない。自動車産業の改革開放は大勢の赴くところだ。自動車産業の国内外の競争が激化するなか、バリューチェーン資源の相互補完・統合・利用を強化する必要がある。国内であろうが国外であろうが、革新的な開放の協力の中でウィンウィンの道を模索しなければならない」と表明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月23日