2.中国は理性と冷静さを保っており、今後の対抗措置はターゲットをしぼることに重点
中国の公式データによると、2017年における中国の対米輸出は約4300億ドルで、米国からの輸入は約1500億ドル。商務部の報道官は最近、「米国が新たな対象品目リストを公表すれば、中国は、量的・質的措置を講じ、対抗する」との姿勢を示した。
中国商務部研究院の研究員・梅新育氏は、「中米貿易関係は不均衡であるため、今後はそれぞれ異なる商品を対象にした対抗措置となるだろう」との見方を示す。
中国国務院発展研究センター産業経済部の趙昌文・部長は、「今後、中国は特定の産業分野、特定の人々、特定の地域にターゲットを絞った科学的な対応に力を集中し、米国が身を引くよう仕向けなければならない。この方法は効果的だろう」との見方を示す。
商務省が述べる「必要な対抗策」とは、中国国内産業が受ける影響を十分に考慮したうえで、反撃するという意味で、悪い結果が生まれるかを顧みないというわけではない。
米国が最近340億ドル相当の中国製品に対する追加関税を課したのを受け、中国が対抗措置を講じた際、商務部は、「中国は米国製品に対する追加関税対象品目リストを決める過程で、代替輸入商品や貿易、投資に与える全体的な影響を十分に考慮した」とし、追加関税による税收を、企業や労働者が受ける影響を緩和するために用い、その他の国や地域の農産品、水産品、自動車などの輸入を増やすよう奨励することを含む、貿易摩擦の影響を緩和させる4つの対策を打ち出した。
そのため、今回、米国が追加で2000億ドル相当の中国製品に追加関税を発動する計画を発表したことに対する対抗措置も、中国国内の経済への影響を十分に考慮し、その代価を最小限にとどめるよう配慮したものとなるだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年7月12日