ケネディ加工場はテキサス州スプレンドラにある。この家族企業は2008年の金融危機を含む、数々の経済危機を乗り越えてきた。しかしケヴィン・ケネディ社長は今年4月、輸入鉄鋼への関税導入により、製品価格が40%も高騰したと述べた。「これは当社のビジネスにとって一大事だ。関税は粗鋼に焦点を合わせているが、これは業界内の製品のコストの半分を占める。しかし取引先は、この高コストを受け入れようとしない」
この工場と比べ、ミズーリ州ポプラ・ブラフの鉄釘工場は、より苦しい局面を迎えている。鉄鋼・アルミ製品の関税の影響を受け、破産の危機に瀕している。同社の責任者は「早く楽になりたい。毎日重い経済的負担に悩まされるからだ」と話した。同社はすでにリストラを開始し、7月末までに約500人の従業員の中からさらに200人削減すると発表した。
米国の輸出農産物が、真っ先に各国から報復を受けた。これにより米国の農家と農場主が、貿易戦争の第1陣の「犠牲者」になった。カナダはオレンジジュース、ケチャップ、ウイスキー、メキシコはチーズ、豚肉、各種果物に関税を導入している。中国も米国産の大豆とコーリャンへの関税導入を決定した。これはいずれも米国にとって輸出量が最大の農産物だ。
関税導入は米国国内の商品価格に影響を及ぼしている。最新の報告によると、貿易戦争によりさらに投資が低迷することになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年7月15日