6月14日、4年に一度のサッカーの祭典がロシアで開幕し、世界はワールドカップモードに突入した。過去のワールドカップと異なるのは、今年のロシア大会では中国企業のロゴがいたるところに見られる点である。
2018ワールドカップ スポンサーの約半数が中国企業
国際サッカー連盟(FIFA)の2018年と2020年のW杯スポンサー計画では、ロシア大会はFIFA協力パートナーとW杯スポンサーをそれぞれ6~8社、五大陸から最多20の地域サポーター(各大陸最多4地域)を募集する計画だった。今年のW杯スポンサーを見ると、中国企業が約半数の7社を占めている。
2018年ロシア大会のスポンサーは過去の「規律」を打破し、中国企業が多く加わり、ソニーやジョンソン・エンド・ジョンソンなどの大手が退き、今年のW杯マーケティング商戦は変化が多いと言える。
ここ30年、W杯のスポンサーは固定され、コカ・コーラやバドワイザーなどの実力のあるブランドが長期的にスポンサーになっていた。しかし、世界経済の成長鈍化、FIFA汚職事件などにより、一部の欧米企業はFIFAとの契約を更新しないと発表し、中国はチャンスをつかんだ。
2014年ブラジル大会の開幕前、FIFAのトップスポンサー6社のうち5社が詳細化する汚職事件に対して懸念を示した。スポーツ用品大手のアディダスは、「FIFAのスキャンダルはサッカーだけでなく、FIFAおよびその協力パートナーにも無益である。同問題が重要任務として処理されることを望む」とする声明を発表。カード会社のVisaも同様のコメントを発表し、ソニーとエミレーツ航空はFIFAと契約を更新しない姿勢を示した。
2015年、FIFAは長年の黒字から赤字に転じた。FIFAのスキャンダルによる影響は今も消えず、ロシア大会の誘致は思い通りにいかず、開幕が近づいてもスポンサーにはまだ空きがあった。地域サポーター(三級スポンサー)を見ると、アジアの4社のうち3社が中国企業で、欧州、北米、中米、南米、中東のスポンサーは完全に空いていた。
一部の大手ブランドはW杯と距離を作り、FIFAもアジア地域にオリーブの枝を差し出したことで、中国企業とFIFAは同調した。中国企業はW杯を通してグローバル化を進めたいと考え、FIFAもロシア大会の利益で赤字を補填する必要があった。
万達集団の王健林会長は以前、「我々は彼らが最も困難な時に手を差し伸べた。2~3年前、中国またはアジアの企業はFIFAのスポンサーになりたくてもなれなかったが、現在は一部の西側の国が撤退し、私たちにチャンスが訪れた」と話している。