中国財政部は13日の記者会見で、2018年上半期(1-6月)の財政収支状況を明らかにした。
財政部国庫司責任者の婁洪氏は、新華社系の経済紙『経済参考報』の記者からの質問に対し、今年1-6月の地方政府の債券発行額は1兆4100億元(特定の引受先による引受方式を含む)に上ったと回答した。
内訳は、新発債券が3328億7200万元、置換債券が9438億8500万元、借換債券が1341億5600万元。平均発行利率は3.98%と前年に比べ3bp上昇した。平均償還期限は5.92年と前年に比べ0.62年短縮 、より投資家の選好に沿うようになり、1~5年物の短中期債券の比率が上昇した一方、7年物、10年物といった長期債券の比率が低下した。
婁氏は、今年の地方政府の債券発行は昨年に比べて、次の2つの特徴があると説明する。
1、発行価格決定の市場化が一段と高まった。1-6月の地方政府債券の発行利率は国債を42bp上回り、昨年に比べても3bp上回るなど、市場の需給を概ね反映したものとなった。主に財政部の指導強化により、地方の財政部門や引受団のメンバーが市場化のルールに則って債券を発行するようになり、こうした価格決定の仕組みが地方政府の債券発行利率を押し上げたとみられる。
2、市場の受容性が高まった。1ー6月の地方政府債券の平均申込倍率(入札量/計画発行量)は2.56倍と、前年の平均水準に比べ0.68倍増加した。主に地方政府債券の発行価格決定の市場化水準が継続的に高まり、債券市場における投資家の地方債券に対する受容性が徐々に高まり、投資需要が増えたためとみられる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月16日