主な推進力は供給側構造改革
中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長は、上場企業の収益力の安定成長の理由として、次の3点を挙げた。
(1)デレバレッジ、過剰生産能力の解消などの一連の取り組みによる国内環境の改善。(2)世界経済成長が輸出を刺激。(3)リスクコントロール。企業が主業務を強化し、中核的競争力を高めることを奨励し、競争力と発展の将来性が高い企業の市場進出を奨励した。
潘氏も「上場企業の収益力の改善が続いたのは、コスト削減など一連の措置によるものだ。中国の供給側構造改革の掘り下げで、顕著な成果が出ている」と判断した。
上半期の全国工業生産能力稼働率は、前年同期比0.3ポイント増の76.7%となった。企業のレバレッジ比率とコストも低下が続いている。5月末の一定規模以上の工業企業の資産負債率は、前年同期比0.6ポイント減の56.6%となった。
潘氏は「供給側構造改革の掘り下げにより、川上の原材料業界の供給が縮小し、過剰生産能力の解消により利益がリーディングカンパニーに集中した。川上産業の立ち遅れた生産能力の淘汰を促し、新たな生産能力のアップグレードと使用を促した」と分析した。
上海証券取引所は、上半期の上海上場企業の業績は全体的に好転し、リーディングカンパニーが特に強かったと発表した。
別の統計データによると、中間報告書で純利益を10億元以上と見積もっている深セン上場企業は45社で、純利益が合計で1008億元にのぼり全体の37%を占める。有力企業への集中が目立つ。