協定によると、ヤマルプロジェクトの2本目と3本目の生産ラインが操業を開始すれば、中国石油が2019年以降に輸入するヤマルプロジェクトの天然ガスは毎年300万トンに上る見込み。同プロジェクトは、ロシアのエネルギー産業を発展させると同時に、中国のエネルギー構造の合理化を加速する。
業界ウォッチャーは、中国とロシアの「氷上シルクロード」建設が、優位性の相互補完と互恵・ウインウインを十分に実現可能との見方を示す。モスクワ国立大学教授、北極事務専門家のアレクサンダー・ピリヤソフ氏は、「ロシアは、北極海陸の資源と自然環境の特徴を十分に理解しており、中国は強大な建設と投資の能力を持っている」と話した。
「氷上シルクロード」は、北極の資源宝庫を開けるだけでなく、欧州に続く近道を切り開き、大幅な航程の短縮と海運コストの節約を実現すると同時に、海運の安全リスクを引き下げることで、巨大な経済効果をもたらし、ユーラシア大陸の貿易潜在力を喚起した。
精華大学国際関係学部教授の呉大輝氏は、北極航路が中国とEUを結ぶ最短の航路となり、従来の航路に比べ航程を約3分の1短縮したとしている。