ビジネス・レビューが伝えたところによると、中国家電大手の海信集団(ハイセンス)によるスロベニア白物家電メーカーGorenjeの買収取引が先月にスロベニアの監督管理機関に認可されたのに続き、7日に欧州委員会の認可を得た。この家電メーカー2社の合併は、ハイセンスのグローバル化を推し進めるとみられる。
欧州委員会は7日、全面的調査を通し、EUはハイセンスによるGorenjeの買収に国際法規の違反はなく、業界の独占や悪性の競争にもならないと判断し、買収取引を許可すると発表。スロベニア証券市場機関ATVPによると、ハイセンスはGorenjeの株式95.42%を取得する。
Gorenjeは1950年に設立。従業員数1万1000人、欧州家電業の中堅であるGorenjeは台所家電や洗濯機などの分野で実力を有し、ブランド知名度は高く、欧州に整った販売体系を持つ。
近年、市場競争の激化を受け、Gorenjeの商品売り上げは低下し始め、2017年だけで純利益は84%減少し、一時深刻な生存危機にも直面した。このような状況下で、同社は戦略パートナー探しに着手。この情報の発表後、ハイセンス、ハイアール、合肥美菱の中国企業3社がGorenjeにオリーブの枝を差し出した。
今年5月、ハイセンスは1株12ユーロで買収するという内容の買収意向書を提出。2015年のシャープ北米事業買収、17年の東芝テレビ事業買収に続く海外企業の買収となる。
ハイセンス集団は1969年に設立。2社の上場会社、海信(Hisense)、東芝電視(Toshiba)、科龍(Kelon)容声(Ronshen)など多数の白物・黒物家電ブランドを保有。2017年の営業収入は127億ユーロ、うち白物家電事業は約55億元だった。中国市場のほか、ハイセンスのテレビは豪州と南アフリカでもトップのシェアを誇り、冷蔵庫のアフリカ市場におけるシェアは24.6%となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年8月10日