一定規模以上の工業企業の付加価値額は前年同期比6.7%増、企業の利益は17.2%増--今年上半期、中国の工業の質と効果が着実に向上し、生産能力稼働率と収益力が高い水準に達した。実体経済の安定しつつ好転を力強く促した。
一定規模以上の工業企業の付加価値額は昨年、伸び率が6.6%に達したが、今年上半期はさらに6.7%に上昇した。工業経済が徐々に回復している。
生産能力稼働率が着実に上昇した。昨年は77%に上昇し、過去5年間で最高水準に達した。今年上半期の稼働率は、前年同期比0.3ポイント増となった。
電力消費量と貨物輸送量が増加した。上半期の全社会電力消費量は前年同期比9.4%増で、うち第二次産業の伸び率は7.6%となった。全社会貨物輸送量は6.9%増。
企業の収益水準が向上を続けている。2016年の一定規模以上の工業企業の主業務による収入の利益率は8.5%、2017年は21%。今年上半期は前年同期の高い水準から、さらに17.2%成長した。
企業の収益の全体的な改善を支えているのは何だろうか。専門家は、工業生産価格の上昇が原因と分析した。
今年1−5月、石油、化学工業、非金属鉱物製品、鉄鋼、非鉄金属、電力といった6大業界の主業務による収入の伸び率は、工業の平均水準を上回った。国家統計局中国経済景気モニタリングセンターの潘建成副主任は、「資源性業界の成長が回復したのは、主に価格上昇の影響によるものだ」と判断した。
「資源性業界の価格上昇は、過剰生産能力削減などの供給側構造改革が大きな成果を手にしていることを意味するが、これらの業界がまだ真の革新駆動・好循環の軌道に乗っていないことにも注意すべきだ。外部環境の影響を受け、大口商品の価格変動には多くの不確実性があり、価格上昇に支えられる成長は堅固とは言えない。さらにこれらの業界の成長率が高まったのは、インフラ投資、不動産投資への依存によるものであり、その成長を盲目的に楽観すべきではない」
我々は冷静を維持すべきだが、過度に懸念する必要はない。新商品・新業態が日増しに活発化し、新動力が目に見えて強化されており、同じく実体経済に大きな力を提供している。上半期の中国ハイテク産業付加価値額は前年同期比11.6%増で、一定規模以上の工業企業を4.9ポイント上回った。設備製造業は9.2%増で、2.5ポイント上回った。技術の進歩、モデルチェンジ・アップグレードを代表する関連産業と商品が好調で、新エネ車、産業用ロボット、集積回路などの業界の生産量が2桁台の成長を実現した。
改革の深化が続き、市場の活力を高めている。上半期の中国の1日平均新設市場主体は1万8100社で、創業と革新が興隆している。一定規模以上の工業企業の主業務の収入100元あたりのコストは84.42元で、前年同期比で0.37元低下した。企業の負担が徐々に軽減されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年8月13日