年初より、中国の構造的な余剰生産能力削減の取組みが持続的に推し進められている。石炭・鉄鋼業の生産能力削減目標の大部分が達成されるのに伴い、生産能力削減の取組みも新たな段階に入った。
今年に入ってから、鉄鋼・石炭・石炭火力発電などの産業で余剰生産能力削減の取組みが積極的に順次進められている。今年1-7月に削減された石炭生産能力は約8000万トンと、年間目標1.5億トンの50%以上を削減完了した。圧縮削減した粗鋼生産能力は2470万トンで、年間3000万トンの目標の80%以上を達成した。鉄鋼・石炭などの産業の需給関係は顕著に改善し、企業収益は改善に向かっている。
石炭産業の生産能力削減の効果が明らかになっている。現時点で、全国で生産能力30万トン以下の炭鉱は2015年末比で2800カ所以上減少し、約半分になった。一方で、120万トン以上の大規模な近代的炭鉱は約200カ所増加した。大規模な近代的炭鉱はすでに全国の石炭生産で主流になっており、石炭供給の質と効率も大幅に上がっている。
しかし国家発展改革委員会(発改委)経済運営調節局の趙辰昕局長は、「石炭産業は余剰生産能力削減の取組みで顕著な成果を上げたが、依然として構造調整と新旧の原動力転換の『陣痛期』にある。質の高い供給体系はまだ完全に確立されておらず、今後も引き続き供給体系の質的向上を取組みの柱とする必要がある」と指摘した。