インドの『ザ・エコノミック・タイムズ』は8月26日、「どこにでもある二次元コードと宅配、中国でのショッピングは一種の娯楽」と題する記事を伝えた。
中国北京での1年余りおよぶ生活から離れ、インドのムンバイに帰国した初日、母親の慌てた叫び声が昼寝をしていた私の目を覚ました。急ぎの頼みごとがあるという。お客さんがすでに家へ向かうなか、デザートとミルクティーの材料が無くなった。「もう一度お店でケーキを買ってきて!」と言われたわたしが慌ただしく家の門を出た時も、母親の叫び声が家中に響いていた。道の途中でわたしは、足を止めて家に戻らなければならなくなった。携帯電話だけを手に取り、現金を持ってこなかったのだ。この失態は寝ぼけていたためだが、このような条件反射は中国でつくられた消費習慣がもとになっている。中国では携帯電話を使い、全ての支払いができる。
北京で過ごした1年余りの間、わたしはほとんどの市民と同じように、現金を全く使わなかった。スーパーマーケットでの買い物、コンサートのチケット、電気料金、水道料金、家賃、朝食スタンドの支払いにはいつも、二次元バーコードをスキャンしていた。今やモバイルインターネットは、中国のデジタル・エコシステム発展の基盤となっている。