米国が中国との経済・貿易摩擦を仕掛けたが、中国企業がこの試練を乗り切れるかが注目されている。企業はこれをいかに見据え、対応すべきだろうか。記者はこれらの問題を携え、山東省徳州市の現地調査を行った。
「我々は受け入れられず、米国人も受け入れられない」
山東晋徳有限公司輸出入部責任者の董名君氏は「当社が米国に輸出している商品は、米国市場にとって必需品だ。米国の取引先も大きな影響を自覚しており、8月の早期出荷を促している」と話した。
同社は締め具とその部品を生産する企業で、主にボルトなどを輸出している。同社は昨年、米国市場への輸出額が9000万元以上に達した。
董氏は「米国が関税を10%上乗せするならば、まだ受け入れて消化することも可能だが、25%では受け入れられず、米国の取引先も受け入れられない。取引先は米国政府に締め具への関税上乗せを回避するよう積極的に働きかけている。我々も米国の取引先の需要を満たすため最大限努力する」と述べた。
華魯德五金製品有限公司は金属糸及びその製品、建築用の金属製品、パイプ、ステンレス製品、金属製建材などを輸出し、20年以上の歴史を持つ。昨年の米国市場への輸出額は、1億5000万元弱にのぼる。当社の張善江総経理は記者に「当社は主に消費財を輸出しており、米国の消費者にとっては不可欠だ。米国政府が関税を25%上乗せすれば、1社だけでの消化は困難だ。しかし当社は各サイクルでの消化を検討している。米国の輸入業者の負担が増し、米国の消費者の負担も増す」と話した。