財政部関税司の馮晋平司長はフォーラムで、中国は今年7月1日から完成車と部品の輸入関税を大幅に引き下げ、完成車の78%と部品の81%が対象になっていると紹介。これは加速期間にある国産新エネルギー車に生存の圧力をかけることになるという。
3つ目のリスクは資源環境の制約。宋秋玲氏によると、新エネルギー車の増加に伴い、世界の金属資源争いが激化している。中国はリチウムやコバルトなどの主な動力電池資源が不足しており、資源の安定した供給と価格の安定という試練がある。また、動力電池のリサイクル、電力クリーン化などの問題も浮き彫りとなっている。
中国科学院院士・清華大学自動車工学部教授の欧陽明高氏は、中国の自動車市場の開放が進むにつれ、多くの外資新エネルギーブランドが中国市場に進出するようになり、2020年以降の中国の電気自動車分野の競争構造は全面的に変化すると見ている。
そのほか、新エネルギー車産業における技術イノベーション不足もフォーラムの話題になった。
宋秋玲氏は、「中国の動力電池技術はまだ根本的な飛躍を遂げておらず、新エネルギー車の一部部品は制約を受け、燃料電池自動車の産業チェーンは遅れている。また、商品の質も海外の先進レベルとまだ差がある」と指摘した。
燃料電池技術について、欧陽明高氏は「膜電極は燃料電池スタックのコストの70%を占め、燃料電池のチップと同じ比率に相当する。しかし、中国はまだこのコア技術を突破していない」と紹介した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年9月3日