では、外国人の口座開設規制を一段と緩和したことは、A株市場にどのような影響をもたらすであろうか?業界関係者の間では、今回の規制緩和により、国内資本市場ではこれまで以上に投資家の多様化や資金流入ルートの拡大、市場構造の最適化が進むとする見方が広がっている。
中国の証券大手、銀河証券の劉鋒チーフエコノミストは中国新聞網(ウィーチャット(微信)の公式アカウント:cns2012)の取材に対し、「A株市場への外国人投資家の呼び込みは対外開放政策の一部であり、長期的な効果を見込んだものだ」と指摘。今のところA株市場に参加できる外国人の数は限られており、A株市場が抱える問題点を短期間で解決することは不可能だとしながらも、外国人投資家を呼び込むことで、A株市場の国際化に弾みがつくほか、一部の実績のある投資家や海外資金を呼び込むことで、理論上、国内上場企業に対し、より客観的に企業価値評価を行えるようになると述べた。
交通銀行系の資産運用会社、交銀施羅徳基金の馬韜チーフストラテジーも「今回の規制緩和は、専門性の高い外国籍の人材が中国国内で働いたり、創業したり、中国経済に深く関わったりするのを促すため、一部の上場企業やストック・インセンティブ制度において国籍に起因する代理保有などのグレーゾーン問題の解消につながるだろう」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年9月17日