日本の安倍晋三首相が今月25日から27日までの間、中国を公式訪問する。日本の首相として7年ぶりの訪中になる。訪中に先立って行われた中国メディアからの書面による取材に対し、安倍首相は、「日中両国は自由貿易体制の最大の受益者であり、世界貿易機関(WTO)をはじめとする多国間自由貿易体制を強化し協力を維持しなくてはならない」との見方を示した。「北京日報」が伝えた。
安倍首相は、「今年は中国の改革開放40周年でもある。この40年間に、中国は驚異的で非常に大きい成果を上げ、世界2位の経済大国になった。現在、日中二国間貿易額は約3千億ドル(1ドルは約112.6円)で、両国経済は密接で切り離せない関係になっている。中国経済の発展が日本や世界全体にとって非常に大きなチャンスであり、歓迎すべきものであることに疑問の余地はない。日本は環境汚染対策、少子高齢化対策などで豊富な経験があり、中国のこれからの改革開放プロセスに大きな教訓と参考例を提供することができる」と指摘した。
安倍首相は、「世界の経済成長の中心に位置するアジアの旺盛なインフラニーズをますます満たしていくことには、重要な意義がある。これまで、日中間にはインフラ建設投資をめぐり激しい競争が行われていた。だがその結果をみると、不必要なコスト競争が絶えず行われたため、『高い品質のインフラを通じた凝集力の向上を目指す』という本来の目的に合致するのかと疑問の声が上がるようになった。よって、今日の日中両国は、協力すべき面では協力を展開するという姿勢を取るべきだ」と述べた。
5月に李克強総理が日本を訪問した際には、第三国における日中民間経済協力に向け、双方は日中ハイレベル経済対話の枠組内で部門や分野の垣根を越えて官民が話し合う新たな「委員会」を設置して具体的なプロジェクトについて話し合いを進めることで一致した。これと同時に、双方は民間企業の交流メカニズムとなる「フォーラム」の開催で共通認識に達した。