中国発展改革委員会(発改委)、中国人民銀行(中央銀行)、中国財政部、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)、中国証券監督管理委員会(証監会)の中国政府5部門は先ごろ、各種社会資本の債務株式への参与を効果的に促し、債務株式化市場の拡大と質向上を図ることを目的に、「関連機関による債務株式化参与への奨励に関する通知」を共同で発表した。保険会社、プライベートエクイティファンド、外資など各種機関の債務株式化への参与を奨励するとしている。
同通知は、条件を満たす保険グループ(ホールディング会社)、保険会社、保険資産管理機関による債務株式化業務を手がける専門機関の設立と、保険業機関がプライベートエクイティファンドを設立して債務株式化業務を行うことを認めると明記した。プライベートエクイティファンド・マネージャーが単独、もしくは他機関と共同で債務株式化業務を手がけ、監督管理機関の規定に基づき資金の調達と使用を行うことを許可する。また、外資がプライベートエクイティファンドを設立して債務株式化業務を行うことを後押ししするほか、外資による金融資産投資会社や金融資産管理会社への投資・出資を通じた債務株式化業務の実施を認める。
債務株式化の契約額はすでに1兆元を超えた。主に、大手国有銀行傘下の金融資産投資子会社や四大資産管理会社(AMC)が参与しており、特に前者は最近設立された新たな機関で、債務株式化業務の運営を専門的に担っている。ただ、工商銀行、農業銀行、中国銀行、建設銀行の四大銀行のみがライセンスを持つため、他行が債務株式化業務に参与するには通常、AMCとの提携を検討することになる。