これらの業種の利益増加は、主に国内外の工業製品の価格上昇によるものである。国内を見ると、18年1~10月の全国固定資産投資(農家を除く)は54兆7567億元で前年同期比5.7%増、伸び率は1~9月より0.3ポイント回復、不動産投資は9.7%増加。投資の安定した増加は鉄鋼や建築材などの商品ニーズの増加、商品価格の上昇を後押しした。国外を見ると、今年に入り、世界経済成長の加速に牽引され、大口商品の需要が増加し、多くの大口商品が値上がりした。また、今後の大口商品の価格上昇も期待視されている。国内外の要因が重なり、川上と中流の大口商品価格が年初めより大幅に上昇したことが川上産業の利益状況改善につながった。
一定規模以上工業企業の利益増加が主に伝統の川上産業によるものである点に注目に値する。工業製品の供給に比較的余裕がある状況下で、中流・川下産業の企業の利益改善に圧力がかかり、これら企業の発展に不利になる可能性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年11月28日