今年に入り、上海市、広州市、西安市、長沙市などの都市で、シェア自転車の数が目に見えて減っている。市民は外でシェア自転車を見つけにくくなっている。団地の外、地下鉄の入口、ショッピングセンターなど、人が密集しシェア自転車の需要が旺盛な場所ほど減少が目立っている。ようやく見つかり携帯電話でロックを解除しようと意気込むと、故障車と表示されたり、自転車がサビだらけで壊れていたりする。広州市民の朱さんが「最近は朝と夜のピーク時に、職場付近のシェア自転車が減っている。壊れてない乗れる自転車はさらに少ない。シェア自転車はどこに消えたのか」と話したが、まさにその通りだ。
これには主に3つの原因がある。まず昨年より、全国各都市は市街地にシェア自転車を追加投入することを禁じている。これは各運営会社が節度なく大量の自転車を投入し、道路などの公共の場に氾濫し、市民生活・都市景観・公共交通に大きな影響を及ぼし、対策が必要になったためだ。次に、一部の運営会社は自転車の管理を怠り、多くの故障車を直ちに修理していないため、数が減少している。それから、一部の運営会社は経営不振、競争力の低下、事業調整などの原因によりシェア自転車市場からの撤退を選択し、これにより数がさらに減少した。
追加されず減るばかりであれば、一部都市でシェア自転車が激減し、市民の利用が困難になるのも理解できる。上述した原因を把握して、初めてシェア自転車の合理的な数を維持し、市民の問題を解消する方法を見つけることができる。一部の企業は経営不振などにより市場から撤退しているが、政府部門は撤退後にデポジットを返金するなど、事後処理の徹底を促すべきだ。さらに重要なことは、追加投入を絶対的に禁じるのではなく、実際の数や市民の需要の変化など動的要素に基づき、合理的かつ効果的に動的管理することだ。シェア自転車の数と市民の需要を動的に調整することで、都市部交通の「最後の1キロ」問題を解消するシェア自転車の力を十分に発揮させるべきだ。
賞罰は動的管理の重要な手段だ。一部地域は追加投入禁止を背景としたシェア自転車管理により、有益な経験を手にしている。昆明市は「シェア自転車運営サービス管理実施細則(試行)」と「シェア自転車運営サービス管理審査方法(試行)」の発表を踏まえた上で、第三者機関をシェア自転車運営管理審査に導入している。自転車の性能(スマートロックの状況など)、運営・調整、駐輪が規範的であるか、自転車に広告が貼られていないかなどに基づき、運営会社を毎月2回総合的に評価する。その最終結果は、企業のシェア自転車の投入台数を左右する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年12月5日