中国がEUの家禽肉関税割当措置をWTOに提訴した件の幕が下りた。中国商務部が13日に発表した情報によると、中国・EU双方はこのほどジュネーブで協定に署名した。EUは中国の家禽肉に新たな関税割当を開放することに合意した。これには6600トンの鴨肉国別割当、5000トンの鶏肉世界割当が含まれ、2019年第1四半期頃から正式に開放される。
中国は2015年4月、EUの家禽肉関税割当措置についてEU側に交渉を求め、正式にWTOの紛争解決手続きに入った。WTOは2017年4月、EUによる同措置がWTOの原則に違反していると判断した。上述した裁決を実行に移すため、中国・EU双方は友好協力の精神に基づき、EUが中国に新たな家禽肉割当を開放する件について交渉を重ねた。双方は最終的に2018年11月30日に協定に署名し、裁決の実行に関する問題を適切に解消した。
商務部の高峰報道官は「中国側は協定の最終的な署名を歓迎し、EU側が交渉中に示した協力的な態度を称賛する。本件は中国側がWTO紛争解決手続きを活用し国内産業の利益を守る重要な措置、中国側がその他の加盟国と共にWTO枠組み内で貿易紛争を処理する成功例だ。WTOの紛争解決手続きが加盟国の合法的な権益と国際貿易の秩序を守るため発揮する重要な力を十分に反映した」と述べた。
情報によると、EUへの輸出の要求を満たすため、中国家禽肉産業は近年累計で28億元を投じ、飼育場を改築し加工設備を更新した。産業の関連就業者は5万人弱。EUの規制措置は中国の家禽肉輸出に大きな影響を及ぼした。統計データによると、新たな割当の開放により、中国の家禽肉割当は現在の100トン余りから1万トン以上に拡大する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年12月14日