経済成長率低下の圧力、厳しい外部環境、株式担保リスク、信用環境の引き締めといった内外の要素の影響を受け、2018年のA株市場は一連の試練を迎えた。業界関係者は、評価額の優位性がより顕著になり、強靭な中国経済の支えが加わり、A株が国際資本の注目の焦点になっていると判断。多くの海外資金と外資系機関が、国内資本市場に殺到している。
WINDの統計データによると、国際資金は今年に入り、「滬股通」と「深股通」を通じA株市場の買いを拡大している。滬股通の今年の純流入規模は1779億5900万元、深股通は1134億9500万元に達しており、北向資金の合計純流入規模は2914億5500万元に達している。月間データを見ると、滬股通は10カ月純買い入れで、深股通は11カ月純買い入れとなっている。国家外国為替管理局のデータによると、11月29日現在の適格外国機関投資家(QFII)投資割当は1005億5600万ドル、人民元適格海外機関投資家(RQFII)投資割当は6426億7200万元。証券会社の研究データによると、QFIIは第3四半期に上海・深セン市場の280銘柄に投資し、持株数は100億4600万株、持株の時価総額は1380億1000万元で、過去4位の高水準となっている。
また外資系機関も中国市場への進出を加速している。今年11月までに、フィデリティ、UBSアセット・マネジメント、フラトン・ファンド・マネジメント、マン・インベストメント、ブラックロックなどの外資系機関16社が登録を完了している。外資私募機関は今年に入り、20の新商品を発行している。
アバディーン・スタンダード・インベストメンツ中国株投資責任者の姚鴻耀氏は、中国は高品質発展と経済構造改善に力を入れており、最近はさらに消費と経営環境の改善を奨励し、民間企業による資金調達を支持しているが、これは2019年のA株市場にとって朗報だと判断した。また中所得者の拡大に伴い、高品質な生活への憧れが、医療・介護、保険、観光、スマート家電の需要を引き続きけん引する。
UBSアジア太平洋地域投資責任者の伍沢恩氏も、「アジアの株式市場は2019年に、重要な投資チャンスを提供する」と判断した。中国の株式市場は今年下半期に大幅な調整を経ており、リスクがほぼ消化されている。中国企業は2019年に2桁台の利益増を見込んでいる。魅力的なリスク・リターンを見込み、USBは依然として中国株式市場に期待している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年12月25日