報告書はさらに、中国の輸入品の構造を深く分析した。報告書によると、中国が2016年に最も多く輸入したのは、非農業型初級製品とハイテク製品だ。うち米国、日本、ドイツは中国のハイテク製品及び特殊技術製品の主な輸入先だ。3カ国の関連製品は、中国市場で計50%以上のシェアを占めている。ところが米国、日本、豪州を除くと、中国は依然として先進国の主要輸出先ではない。英国、フランス、オランダ、イタリアなどを含む多くの国のハイテク製品の世界市場におけるシェアは、中国市場におけるシェアを上回っている。これは中国にこれらの国からの輸入拡大の余地が残されていることを意味する。
「中国輸入ランキング」、新時代の輸入貿易の新構造を示す
報告書は同時に「中国輸入ランキング」(以下「ランキング」)を発表した。
ランキングによると、中国のトップ10の輸入先は韓国、日本、中国台湾、米国、ドイツ、豪州、ブラジル、マレーシア、ベトナム、タイとなっている。うち韓国はタイの4倍以上。
中国各地の2017年の輸入額トップ10は、広東省、上海市、北京市、江蘇省、山東省、浙江省、天津市、福建省、遼寧省、四川省。うち上海市は四川省の約13倍。
魏氏は、一部の地方政府と企業は発想の転換を加速し、輸入拡大が国内及び現地の産業を損ね、地方経済に悪影響を及ぼすという見方を正すべきと指摘した。「今回の報告書の研究成果も、適度な輸入が現地の経済発展を損ねることはなく、むしろ世界各国の生産要素、特に先進的な生産要素、国内で不足している要素を用いて経済建設に活用する、もしくは最終消費財を競争に導入し地方経済のモデルチェンジと産業アップグレードを促進することで、経済の高品質発展を推進できることを示している」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年12月30日