中国工業・情報化部の辛国斌副部長はこのほど、「自動車販売台数が28年ぶりにマイナス成長」という情報に対して楽観を維持し、3・4級都市の需要が今後絶えず引き出されることになると特に強調した。
3・4級都市の自動車市場の潜在力は近年、徐々に引き出され始めている。自動車消費の普及が続いており、3・4級都市は未来の自動車産業の発展を支える主力になる。
人口というベースを見ると、3・4級都市には人口ボーナスの確かなすう勢がある。大都市の機能移転に伴い、多くの人口と産業が周辺地域に移り、1・2級都市の人口密度を引き下げる。3・4級都市の発展はこれによりさらに勢いづき、国のマクロ調整策も「低級都市」の経済発展と住民の所得増を促す。
集団的な特徴を見ると、3・4級都市の若者の多くが高等教育を受けており、より開放的な消費の観念を持ち、自身の消費需要の実現に関心を寄せている。また3・4級都市の消費集団は、1・2級都市の消費集団のような高い住宅価格による「前借り」の状態に陥っていない。そのため3・4級都市の若者の消費力、消費の意欲が拡大を始めている。
中国は地域間の段階的な消費アップグレードを迎えており、住民の消費力は1・2級都市から3・4級都市に移りつつある。さらに3・4級都市には自動車購入制限がなく、消費が自動車に集中しやすい傾向がある。自動車週刊誌の統計報告によると、2017年の自動車購入希望者のうち、3級以下の都市が77%を占め、1・2級都市を大幅に上回った。
自動車購入の需要を見ると、多くの人口が3・4級都市に移るにつれ、住宅購入の需要が効果的に引き出される。さらに在庫処理を奨励する政策のボーナスを受け、1・2級都市の住宅販売が落ち着き、3・4級都市が台頭している。3・4級都市の人口密度が急速に上昇している。さらに3・4級都市の住民は1・2級都市と比べ生活リズムがスローであり、マイカー旅行、親戚・友人訪問、子供の送り迎えなどの需要が大きい。
全国乗用車市場情報連席会の崔東樹氏は「中国の多くの3・4級都市では、自動車使用の需要がまだまだ満たされていない。これは自動車メーカーにとって重要なチャンスでもある」と述べた。
多くの自動車ブランドが県級市、さらにはより小規模な都市にディーラーを展開している。2017年に新たな「自動車管理販売方法」が正式に施行されてから、自動車販売会社のハードルが下がった。3・4級都市の消費者はブランドとサービスのより多くの選択肢を手にした。これは3・4級都市の日増しに拡大する自動車の需要を満たし、自動車の買い換えを促し、新車・中古車の購入を促進する。
自動車ECは3・4級都市への殺到を開始した。神州買買車、弾個車、毛豆新車を始めとする自動車新小売プラットフォームは、消費拡大が始まったばかりのタイミングで、資本・技術・ブランド力を持ち進出した。
自動車金融にも力を入れることができる。自動車消費金融市場は現在、多くの革新的なモデルを生み出している。「レンタルで購入」は、消費者に長期レンタルサービスの新モデルを提供する。月ごとにレンタル料を支払い一定期間に達すると、企業は自動車の所有権を利用客に譲る。このモデルは財産権と物権の分離を実現した。利用者は試用期間中に車の交換を選択できる。これは利用者の自動車購入のリスクを低減し、3・4級都市のユーザーの消費力にもより合致する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年1月21日