中国の水中トンネル技術の研究が、実質的な科学試験の段階に入った。中国交通運輸部天津水運工程科学研究院(以下「同研究院」)は28日、新設された水中トンネル研究専用プール内で、水弾力性全体物理モデルの試験を正式に開始した。波、水流、大型物体の衝突などに対するトンネル構造の動力反応を想定し、理論の分析とプロジェクトの設計に科学の根拠を提供した。このような試験が行われるのは世界的にも初めてだ。
同研究院の陽志文氏によると、水中トンネルは世界的にもまだ系統的で整った理論が形成されておらず、長スパン水中構造流動固定整合メカニズム、深海環境の水中トンネル構造の支持力の特徴、悪天候の際の構造支援システムの安定性など重大な科学の難題を解消する必要がある。さらに構造の設計基準の制定、高柔軟性・高強度特殊構造新材料の研究開発、深海の複雑な条件下での施工技術、工法、設備製造、リスクアセスメントなど建設の際の一連の技術問題を解消しなければならない。
中国の水中トンネル技術の研究は昨年6月に始まった。中国交通建設股份有限公司が、同研究院、オランダのデルフト工科大学などの共同難関突破チームと協力し、産学研連携の研究モデルにより同研究を共同展開している。