年初の勢いを引き継ぎ、人民元基準値が3営業日連続で上昇している。中国外貨取引センターが発表したデータによると、人民元対米ドル基準値は30日に13ベーシスポイント上昇し、2018年7月19日ぶりの元高水準となった。この影響を受け、投資家の見通しをより良く反映する人民元対米ドル現物レートは3日連続の上昇で1ドル=6.7131元をつけ、前日の終値より178ベーシスポイント上昇した。
中国銀行国際金融研究所の王有鑫研究員は「現在の中国金融市場は開放が徐々に進んでおり、滬倫通(上海証券取引所とロンドン取引所の株式相互取引)が間もなく開通する。適格海外機関投資家(QFII) の投資枠が倍増し、外資は域内の株投資を積極的に行っている。人民元建て対外投資は徐々に理性的になっており、今年の越境資本は純流入の流れを維持する見通しで、人民元を支える力を発揮する。今回の元高は絶対的なものではなく相対的なものだ。これは国内経済のファンダメンタルズの回復ではなく、外部環境の悪化の加速が原因だ」と指摘した。
業界内では今後の人民元レートについて、短期的には大幅な元高を続ける基礎が備わっておらず、春節(旧正月)前後に一定の範囲内で上下変動する可能性が高いとされている。
王氏は、人民元レートは今年上半期に一定の範囲内で変動し、下半期に安定的に上昇すると予想した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年2月3日