訪日客は帰国後も日本製品を求める傾向が強い。同じ日本企業の製品でも、中国などで生産した製品よりも日本製が人気だ。経済産業省の2017年時点の予測では、中国から越境EC経由で購入される日本製品の市場規模は2018年に約1兆6000億円に達した。化粧品やおむつなどの日用品が中心で、日本の対中輸出額の1割に相当する規模だ。
貿易統計によると、日本から中国への輸出額は2018年までの8年間で化粧品が10倍に増えたほか、時計が9割、家電が4割増えた。自動車なども含めた主要消費財の輸出は4割増え、輸出全体の増加ペース(2割)を上回る。「世界の工場」と呼ばれた中国は所得水準の上昇で、消費拠点としての重要性を増している。
インドネシアやベトナムも訪日客が2桁のペースで増えている。中国と同様に、本国での日本製品の需要増が期待できる。
日本企業はこれまで人件費の安い新興国に生産を移してきた。海外の人件費上昇や消費市場への転換を受け、国内工場に再投資し輸出拠点とする動きが広がっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年2月13日