アメリカ航空宇宙局(NASA)の最新の研究によると、世界は20年前よりも緑が増えており、中国とインドが世界の緑化の最先端に立っている。これは世界各地の人々の印象とはまったく異なる。12日付インド紙『The Economic Times』が伝えた。
NASAの研究は、衛星データの分析に基づくものだ。研究報告書の筆頭著者、ボストン大学の学者の陳馳氏(音訳)は「中国とインドは地球の陸地の植物エリアの9%しか占めていないが、緑化拡大面積の3分の1を占めている」「これは予想外の発見だ。人口の多い国は過度な開発により土地が劣化していると考えるのが一般的だからだ」と述べた。
この研究は2月11日の『ネイチャー・サステナビリティー』に掲載された。研究は最近の衛星データ(2000-17年)に基づき、中国とインドの緑化が非常に顕著であるとした。植物エリアの面積を見ると中国は世界の6.6%しか占めていないが、世界の植物面積増加に占める中国の比率は25%にのぼる。NASAの研究によると、中国の緑化は主に森林(42%)と耕作地(32%)によるもので、インドは森林(4.4%)の寄与度が低い。
中国は野心あふれる森林保護・拡大の計画を打ち立てている。土地の劣化、大気品質、気候変動を抑えることが目的だ。研究報告書の著者の一人、NASAエイムズ研究センターの科学者は「地球の緑が増えてきたことに気づいた時、私たちは気候温暖化と湿度上昇、及びCO2の増加による肥沃化を考えていた。1970年代に、中国の植物に大きな損失が生じた。1990年代になると人々は問題を意識し、現在になり状況が好転した。人類の適応・調整の能力は非常に高い。これは私たちが衛星データから導き出した結論だ」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年2月13日