微信(WeChat)の流行により、QQは時代遅れで間もなく淘汰されるインスタントメッセンジャーソフトとされていた。ところがデータによると、QQは今も8億人以上のアクティブユーザーを持ち、しかも若いユーザーの比率が上昇を続けている。
「95後」(1995-99年生まれ)には、「微信を使うのは年寄りで、若者はみなQQを使う」という流行語がある。これは冗談めいているが、統計データと一致する点も多い。データによると、QQのユーザーのうち90年代生まれが過半数を占めており、95後は3分の1を占めている。微信よりも若年化しているほどだ。
それでは古いQQの方が若い微信よりも若者から支持されているのは、どういったわけなのだろうか。
この問題について、筆者は95後の多くの学生に質問をしたことがある。彼らの答えからは、主に次の3つの傾向を見て取ることができる。まず彼らがQQの使用を開始した時期は微信よりも早い。学生の多くは中学に入ってから自分の携帯電話を手にしており、そのため微信の利用も中学生になってからだ。それよりも先に彼らの多くはパソコンを使いネットでコミュニケーションを楽しんでおり、当然ながらQQを選択する。
次に、QQの位置づけは若者の需要に合致する。微信と比べるとSNSや娯楽の要素が強く、楽しいコンテンツが多い。そのため若者の好みに合致する。
若者は反抗心から、保護者と同じコミュニケーションソフトを使いたがらない。この考えにより、彼らは保護者が使っている微信ではなく、より高齢のQQを選んでいる。(筆者・陳永偉 北京大学市場・ネットワーク経済研究センター研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年2月20日