今月1−4日にかけて開催された第29回華東輸出入商品交易会(略称は「華交会」)は、中国の貿易分野の「新春初のイベント」と呼ばれている。会場を取材したところ、多くの中国貿易会社がグリーンとエコロジーという新たなすう勢に積極的に合わせ、中核技術を把握し、新興市場に進出していることが分かった。
本物そっくりな環境に優しい毛皮が欧州市場で飛ぶように売れ、再生可能なポリスチレンを効率的に回収しフォトフレームや額縁にし、行李柳の代わりに古新聞紙を使い籠を作るー今年の華交会の会場では、多くのグリーンでエコロジーな新製品が、各国のバイヤーから注目を集めた。
石油から作る化学繊維に動物の毛皮のような触感を持たせ、これを生地にし表面に異なる柄をプリントすれば、おしゃれな衣料品になる。上海新聯紡輸出入有限公司の陳崢総経理によると、動物の毛皮の代わりにハイテク人工繊維で作った服は、手触り・材質・保温性で本物に劣らない。価格は本物の5%前後で、環境保護を重視するおしゃれな人々から歓迎され、人気商品になっている。
貿易会社は研究院を設立し、独自の特許を持つ中核技術を開発している。中国の貿易会社はスマート製造から力を得ようとしている。
一般的な傘と比べると骨組みの起伏がやや異なるが、特許を取得したZ字型防風技術により、風力16級の台風に耐えることができる。高密度撥水生地を採用し、雨が触れると瞬時にして粒になり、表面に留まらない。浙江天合雨具設計有限公司の責任者である賈勇氏によると、同社は国内で特許を出願したほか、米国、イタリア、英国、日本などの国で特許を取得している。
浙江省康隆達特殊防護科技股份有限公司が設立した手袋研究院は、有効特許を53件取得している。うち発明特許は8件で、多くが産業化を実現している。
2003年創業の杭州天元寵物用品股份有限公司の営業部責任者である章春運氏によると、同社は国内外で99件の特許技術を持っている。うち携帯アプリで遠隔操作しペットと遊べる玩具などの製品は、すでに米国で特許を取得している。
欧米市場の飽和化と競争の激化に伴い、多くの企業はまだ完全に開発されていない新興市場に目を向けている。「一帯一路」沿線諸国・地域が中国製品の輸出を集めている。
上海市紡績品輸出入有限公司の朱毅副総経理によると、60年弱の歴史を持つ「銀河」ブランドは毎年、一帯一路沿線諸国・地域で7000万から8000万ドルの売上を達成している。アフリカ、中南米などの新興市場に取引先を持つ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月5日